日本の神話に遊ぶ

【日本神話】ー神世七代④物事の拡大ー

意富斗能地神(オオトノヂノカミ)と大斗乃弁神(オオトノベノカミ)の二柱の神々についての記事です。

物事が成就した後、物事がどうあるべきかの示唆を与えてくれる偉大な神々です。

意富斗能地神(オオトノヂノカミ)・大斗乃弁神(オオトノベノカミ)

次に、意富斗能地の神。次に妹大斗乃弁神の神。

出典:古事記

この二柱の神々は、稲作から離れ、住居防護の神と言われることがあります。

しかし、物事の成就を司られる角杙神(ツヌグイノカミ)、活杙神(イクグイノカミ)の後に現れた神々と言う事ですから、この流れに沿わず、いきなり住居防護の神様としてしまうといかにも不自然です。

このブログにおいては解釈が異なってきます。

御神名の「オホトノ」とは豊かさを意味するとされており、そこから物事が豊富になって行く様を司る神々とされています。

また数の上での豊富さだけではなく、意富(オホ)は大(オホ)にも通じ、大きい様を意味しています。

物事が成就した。成就しただけでは足りず、この豊かさや大きさが必要であるとこの神々を通じて理解することができるのです。

さらなる矛盾も取り込む広大さ

物事は数の上で豊富になり、そして大きく、広大になって行く事が必要なのです。

例えば小さい物よりも大きい物の方が、壊れにくい。

100個の長所があると1個の短所も薄れてしまいます。

つまりは、大きい、豊富とは多少の矛盾を抱え込んだり、矛盾に遭遇してもそのものの統合(成就)が破壊されてしまう事が無いと言う状態なのです。

人間の精神も、一度でも嫌な事が起こると萎えてしまいますが、気持ちを大きく構えて受け入れてしまえば、多少の矛盾に遭遇しても堪えらえます。

我々は一霊を頂いて、一個の人間として成り立っていますが、この一霊を「意富」きく育て上げる事も忘れてはなりません。

心、魂を「意富」きくし矛盾を抱え込める様になると言う事は、この矛盾を消化し、肥料にして魂の質を上げられる機会が得られるのです。

しかし矛盾と直面すると言う事は、面倒くさい、逃げ出したい、悲しい等ネガティブな感情がつきまとうもの。

卑近の例で言えば、資格試験の勉強等がそうです。

自分が知らない事を知ろうとする。

現状知らなくても命を維持できるにも関わらず、無理やりにでも目と頭脳を酷使し体を疲労させながらテキストを読むのですから、これはある意味矛盾です。

しかし、この矛盾を抱え込んでいったん消化してしまうと、その人には資格と言う武器が与えられます(次代の神々の御神格を先取りして書いてます)。

そして、この武器を以って世の為、人の為に尽くすフィールドが広がり、魂が成長する機会も増えて行きます。

おすすめ記事

矛盾についての詳しい神道的理解については「【日本神話】ー神世七代②矛盾と努力ー」をご参照ください。

そして、大きく魂を成長させてさらに矛盾を沢山抱えられるようになる。

この矛盾を抱えて、さらに大きくなり、大きくなれば矛盾をさらに抱えられる。この好循環が重要で、これが物事を「見事」に完成させる為の秘訣なのです

矛盾を消化すれば物事が成就し、その器に見合った一定の品質のものができますが、さらに矛盾を抱える事で、改善して行く場合があるわけです。

この様に日本人はこの神々を尊ぶことによって、物事が大きい事、豊富である事に強い価値を見出してきました。

単純に大きい物に出くわすと、我々は感動を覚えます(逆に富士山が仮に10m程しかないとどうでしょうか)。

この感動の中に、意富斗能地神(オオトノヂノカミ)・大斗乃弁神(オオトノベノカミ)を感じ取れるのです。

日本人は繊細であるけれど、広大なものへの憧れも無いわけではなかったと言えます。

物事が拡大し、矛盾を抱えてもビクともせず、矛盾をドンドン消化して行く。いよいよ物事が充実してきました。

次の神々が気になると思いますので次回の記事で見て参りましょう。

ABOUT ME
神田 哲拓
神田 哲拓
神道ブロガー。神道研究で得られた智慧の共有をモットーに、神社や神道記事を執筆しています。 神社大好き人間(神社検定壱級)兼 大家さん(現在戸建1戸+宅建士+管理業務主任者)兼 サラリーマン。 神道研究とフォルクローレに没頭したい。あはれ、 あなおもしろ、 あなたのし、 あなさやけ、おけ。我が信ずるところに従いまして言の葉を紡ぎます。
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  1. […] ★★☆ 【日本神話】ー神世七代④物事の拡大ー […]

  2. […] その為にその物事が多少の困難、矛盾に出会ってもビクともしない固さ、大きさ、豊富さが必要なのです。それが、【日本神話】ー神世七代④物事の拡大ーで語られた内容です。 […]

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