神道小話

神道の楽しさー融通無碍ー

大神神社 くすりの道

神道の勉強は難しいと匙を投げる前に、楽しさを知ってほしい。もう一歩踏み出せば、幽玄な世界が貴方を待っています。

神格の解釈も色々、神話の解釈も色々

天壌無窮の神勅や清明正直等の解釈は著者の私自身が読み返しても一瞬難しく感じる時があります。

キーワードや雰囲気だけだと神道は難しいと思ってしまうんですが、実は想像力を働かせたり、内的世界を形作る時に神道は打ってつけだったりします。

例えば、「古事記」に一番最初に登場する天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)について、そのご神格の解釈は色々できます。

  1. 単純にその漢字の意味から天の柱となる中心的な神、最高神。
  2. 北極星の神
  3. 天空神

「あたらずと雖も遠からず」どれも正しそうでどれも違う気がしてしまいます。

このどうとでも解釈できる余裕が、神道の良さだったりするのです。

例えば、「歴史」も面白い世界なのですが、どちらかと言えば解釈を少なくする方向に、真実を求めていく実証主義的な世界です。

良くIfは許されないと言うのがそれで、歴史を独自に解釈してしまうと、それは歴史ではなく、歴史小説になってしまいます。

小説の方が面白いと思いきや証明された歴史の方が生々しくて、小説より面白かったりしますが。

つまるところ歴史は空想か事実かのどっちかにしか転べないのです。

その間で楽しむなら日本神話を楽しんだ方が良いと思うと言う事。

神話は実証的であるよりも、その背後にある精神的な営みを理解することに注意が注がれます。

神話に登場するこの「神」をこの「物」をこの「物語」をどの様に捉えるのか、神話に提供されている具材の解釈の仕方によって、神話の背後にある精神の捉え方が決まります。

その据え方が正解なのか間違ってるのかの議論はできますが、終局的には自分の中で見つけた神話の精神がその人の正答になるわけです(「古事記は読む人の鏡」と言われます)。

読む文章は同じでも雄大で解釈の余地を残す神話。知識、環境、年齢、性別、人種、思想、感情が神話を解釈する時に投影されるので、読むたびに何か引っかかるものがあり、それは前回読んだ時と違うものだったりします。そこが面白いのです。

日本神話曰く神道は人道となる

実証的なものを重視せず、その裏側の精神的な価値を読み取る。しかもそれは人によって答えが違うと言う事であれば、神話は非常にふわふわした存在になります。

要するに生きる上で多少なりとも参考になるファンタジーと言う事。

しかし、日本神話の卓越した点が、神話の世界(精神世界)と現実世界を連続したものと据えた事です。

第一に天孫降臨の話。神々は会議を行った後、この豊葦原中津国(トヨアシハラナカツクニ)=葦が生え揃う美しい国を治めるべく、天孫(スメミマ)を降らせています。

神々が現実世界の共存者として高天原から参られたと言う点。

第二に神武天皇の即位。天照大御神(アマテラスオオミカミ)と言う至貴の神の直系が我が国の天皇となられたと伝えています。

そして、同床共殿の神勅(宝鏡奉斎の神勅)により天照大御神の踏まれる道を同じく継承される事になる。天照大御神の神の道が、神武天皇において人の道となるのです。

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同床共殿の神勅につきましては、「五大神勅ー日本の礎ー ②同床共殿の神勅」に詳しいです。原文と意味に加え解釈も行っています。


(勿論、人も神の末裔であると言う基本的な考えに基づけば、人の道はそのまま神の道になるわけですが。)

神々は同じ世界に居られ且つその御事績を神道と言う形で、現実世界に存在させているのです。

事実、神の道の実践でもそうですが、祀職が日々行うお祀り。

加えてなんと言っても身近に神話の息吹を現世に送り込む「神社」が無数に存在している事。

そして決定打は神話を起源とする天皇陛下がいらっしゃる。

神話は誰もが自由に解釈する余地を残す雄大素朴な不思議な力がある一方で神話は現実とリンクしている奇跡。

これらの事を合わせて考えるならば、神話の解釈は自身の現実世界の生活にも影響を及ぼし得ると言う事になるのです。

例えば天照大御神をどの様に考えるかで自ずとその御延長にまします天皇陛下についての考え方も変わり、皇位と現行憲法との関係論であったり、自分の中で天皇陛下の位置づけが変わったりします。

もう一つ例えると神格論。私は大神神社に数度参拝していますが、その都度神話の勉強と実地の神社の空気感から霊意に近いものを得て神話(大物主神の神格)の理解或いは感動を以って、大神神社の存在が日常生活において大きなものに変化しています。

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大神神社の魅力は、「大物主神と大神神社ー神奈備三輪山ー」に記載していて。大物主神にまつわる伝説等もまとめて居ます。何度もお参りしたくなる日本最古の神社です。

神話の解釈は自身の現実世界の生活にも影響を及ぼし得る。

本来交じり合う事がない両者が、現実に交じり合ったこの奇跡を当然の事のように目の当たりにする日本。

神道の理解には頭を使いますが、神道は円融無碍で現実にもリンクしてくる。ここに道楽があるのです。

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狐平太
神道ブロガーの「狐平太(こへいた)」です。日本人の霊性を取り戻すをモットーに神道に関する記事を執筆しています。 記事執筆の傍ら神社本庁の神職階位である「権正階」の検定試験の独学合格と司法試験・予備試験の合格を目指しています! あはれ、 あなおもしろ、 あなたのし、 あなさやけ、おけ。我が信ずるところに従いまして言の葉を紡ぎます。 令和元年神社検定壱級合格!

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